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というわけで、編集後記です。 小説内では登場しなかったダルマの写真なども交えてご紹介させて頂きます。 今回、全6回に渡り連載した廃墟奇遭譚「ダルマの里」、いかがだったでしょうか。 いささか無粋と思われるのであえて明示はしませんが、ヒロインの狐さんにはちゃんと名前があります。 「風」に関係する名前です。私が初めて買ったバイクにつけようとしていた名前でもありました。 バイクのイメージ(速い)で風の名...
連続廃墟小説 最終話 「懐かしの君へ」 馴化(じゅんか)、と言うらしい。 魂は、その世界に適した形を取ろうと徐々にその形を変えてゆく。 そして変化を終えた魂が「名」によって世界に根を張り固定されてしまうと、 生きている間はその世界から出ることができなくなるという。 そう、名を奪われでもしない限り。 「どうしてそうなる前に出なかったんだ、出口も分かってたんだろ?」 ...
連続廃墟小説 第四話 「奪還」 幸運にも標の指し示す方向に船頭(せんどう)は居た。 船頭と言うには突っ込み所が多すぎるというか、むしろ突っ込み所しか無いような気もするが、 そんな細かい事はもういちいち気にしていられない。 さっそく私の名を奪ったダルマの居場所を尋ねてみる。 「ああ、知ってるさ。知ってるとも」 やった…これで助かる。そう安堵する私を尻目に、 &nb...
連続廃墟小説 第三話 「捜索」 「ああ…忙しい忙しい」 ダルマどものマシンガントークをひたすらかわし続けてしばらく行くと ガシャンガシャンという金属音と共にしわがれた声が聞こえてきた。 声の方向に視線をやると、何か缶をいっぱい背負ってる爺さんがいる。 キツネ顔の少女以外では初めて人に出会った。私は恐る恐る話しかけてみる。 「あの…」 「なんじゃお前は。ワシは今忙し...
連続廃墟小説 第二話 「名前」 私は訳も分からず少女の後をついていく。確かにこの異様な雰囲気のダルマはただ事じゃないし、 目の前の…この子も…狐?人間?何なんだ一体? 「君、名前は?…というか、何?」 キツネ顔の少女はそれを聞いてくるりと振り返ると、ケタケタと笑う。 「何だよ」 「まず、自分から名乗ったらどうだい?」 言われてみれば、それもそうだな。 「ああ、...
連続廃墟小説 第一話 「狐顔の少女」 「おかしい…こんな道通ってないぞ…」 九州は宮崎県にある某廃墟を撮影した帰り道、私は山で道に迷ってしまった。 スマートフォンの電波どころかGPSすら拾えず、 紙の地図を頼りに移動していたら元来た道すら分からなくなってしまった。 これ以上のバイク移動は山深く危険なため、 一旦バイクを降り、徒歩で周囲の様子を確認することにした。 ...
探訪日:2014年5月上旬 所在地:青森県 周囲に民家もない寂しい峠道に、隠れるようにして佇む廃墟ホテル。 崩壊の足音はすぐそこまで来ている。 ここは国内でも屈指の豪雪地帯だ。この建物もそう長くは持たないだろう。 懐かしい音。心落ち着かせる香り。 かつてそこにあったモノ達は、それぞれの思い出を語りながら静かに終わりの刻を待つ。...
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