それでは建物内部へと入ってみよう。
辺りはすでに夕闇に包まれ始めており、空気はひんやりとしている。
建物の内部はとても暗い。
玄関を入ってすぐ右手。階段の先は宿泊棟なのだが何とも不思議な造り。
無理な増築で建物どうしの高さが合わなかったのだろうか?
誘われるがまま「←入口」へと入ってゆく。
その結果がこれである。
暗闇の廃墟に突如として浮かび上がる壁一面の摩訶般若波羅蜜経。
この廃墟は落書きが非常に多いが、ここだけ他の物とは全く違う異様なオーラを放っていた。
後で聞くとここは火事で亡くなった人の死亡現場とされ、女性の霊の目撃情報もあるようだ。
息が詰まり、一旦外へ出る。
ふと視線を感じて振り返ると、沢山の目が私の事を監視していた。全体的に嫌な雰囲気。
夜が迫りいっそう深さを増した廃墟の中の暗闇は、私の侵入を拒絶しているかのようだ。
ここでただ独り暗闇と対峙する自分。
再び建物の中に入るかどうか迷う。
(続く)
※結局、この後はほとんど探索をしませんでした。チキンですいません。
次回更新で最後です。今後リベンジ予定。
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