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【白樺湖グランドホテル】時間さえ凍り付く高原の廃墟

白樺湖グランドホテル_外観

まだ夜も明けきらぬ早朝の薄明かりの中、その巨大な廃墟は姿を現した。

白樺湖グランドホテル_エントランス

ここに訪れる者がもはや誰もいないことを、滑らかな雪の表面が私に教えてくれている。

白樺湖グランドホテル_ロビー

エントランスからロビーへ。
ホテル内を満たす異様な静けさが、身を切るような空気をより一層冷たくしている。

白樺湖グランドホテル_氷柱
白樺湖グランドホテル_氷筍
白樺湖グランドホテル_割れたグラス

ふと外に何者かの気配を感じ注意を向ける。

白樺湖グランドホテル_猫とカラス

おっ

白樺湖グランドホテル_猫とカラス_アップ

ヌッコやんけ! モッフモフやで!!!
私の存在にはとっくに気が付いているはずだが、意にも介さずこちらに向かって来る。ストーキングしてくる鬱陶しいカラスにすら一瞥もしない。そして何よりこの面構え! 厳しい高地での環境を生き抜いてきた強い個体である事を伺わせる。

結局こいつは私の傍を悠々と通り過ぎホテル内のどこかへと消えていった。

白樺湖グランドホテル_滴り落ちる氷

なにもかもが凍りつく世界。
こぼれ流れ落ちる水でさえもその時を停めてしまう。

(→ 「その2:フロント」に続く)