太陽が山の稜線から顔を出し、山間の小さな村に夜明けが訪れる。
ウグイスの鳴き声が凛とした空気に良く通り、辺りは肌寒いながらも実に爽やかな朝を迎えていた。
そんな私を出迎えてくれたのは、朝日を浴びて燦然と輝く菩薩像だった。
ここは「マウントパラダイス小倉原山」。仏教系のテーマパークの廃墟のようだが、詳細は一切不明だ。
“マウントパラダイス”から辿れる情報は、その後に続く「小倉原山」という名称以外には見当たらなかった。
この看板が無ければそれすら分からないままだっただろう。
先ほどの観音像は紫色の「聖観世音菩薩」だ。
オレンジ色の「平成茶屋」というのが現在地の隣にあるので、まずはそこに行く事にしよう。
これが「平成茶屋」。いわゆる食事処だったようだ。
名前のわりには茅葺き屋根の古風な造りで、この山の雰囲気に見事にマッチしている。
これは現地で見つけた当時の写真だ。
小奇麗に整えられた砂利道に美しい庭、初々しさが伝わってくる。
今はもはや見る影も無いが、廃墟になった後のほうが周囲の雰囲気によりマッチしていると思うのは私だけだろうか。
店内は背後の山壁から大量の土砂が流れ込み、悲惨なことになっていた。
(その2へ続く)
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