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勘解造の酪農場 その1(千葉県君津市)

【勘解造の酪農場】居住棟と飼料用タンク

雑木林に隠れるようにしてその酪農場の廃墟はあった。向かって右手には動物用の白い飼料タンクが見える。

【勘解造の酪農場】南側牛舎 外観

どこまでも深い緑に覆われる……

自然に還る靴
打ち捨てられた椅子
竹林に沈むホンダ製農機械
【勘解造の酪農場】南側牛舎内

畜舎の中は閑散としている。

【勘解造の酪農場】南側牛舎内02

この畜舎にはミルカー用のパイプラインらしきものが頭上を通っているので恐らく乳牛用と思われるが、それにしては恐ろしく狭い……。今は生産性向上の為はもとより動物保護の観点からも家畜の居住環境はかなり改善されてきており、こんなに環境の悪い牛舎はまさに廃墟ならではといった所か。

落ちた殺虫用ブラックライト

殺虫用のブラックライトが落ちている。奥には飼料タンクの排出口が見える。

【勘解造の酪農場】南側牛舎 乳牛居住用スペース

天井が抜けてしまっている。この畜舎もそう長くは持たないだろう。

2階への階段

2階へと上がってみよう。

2階居住スペース

2階は畳敷きの居住スペースとなっていた。

ケミカ製ラジエーター用防錆剤

ケミカ社製ラジエーター用防錆剤。こんな缶ジュースと全く同じ形の容器、子供や障害者の誤飲の元だとして現代では絶対に許されないだろう。ちなみに写真の缶はプルタブが取れる構造の、今より古い型の缶だ。

千葉酪農農業協同組合からの平成六年度乳質改善共励会の表彰状(鈴木 勘解造)

「勘解造」だなんて物凄く珍しい名前だ。他では見たことが無い。読みは恐らく「かげぞう」と思われる。

この表彰状は平成7年(1995年)のものだが、部屋のカレンダーは昭和51年(1976年)3・4月のもので止まっていた。また、現地で確認できた一番古いものは、昭和36年(1961年)12月の日付の地元消防団の記念プレートである。

つまりここは少なくとも50年以上の齢を重ねた物件ということになるが、カレンダーの止まった時期と表彰された時期の20年以上もの乖離は謎が深い。周囲には他に酪農場は無く、こうして表彰されている以上、平成7年まではここで酪農を営んでいたと思いたいが、残された物の古さは昭和のそれを物語る。思うに、昭和51年からは規模を縮小するなりして、ほとんど営業はしていなかったのではないだろうか。

(→ その2 へ続く)

【廃墟Data】

状態:崩壊しつつある

所在地:

  • (住所)千葉県君津市