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【プリンス平安】その4:従業員宿舎

(→「【プリンス平安】その3:式場~客室」より)

【プリンス平安】従業員宿舎外観

ホテルの裏側には従業員の住まいらしき建物が見えたので、最後に少し寄ってみよう。

宿舎入口

玄関の扉はまるっきり無くなっており、ウエルカム状態だ。

ひどい落書きの居間

玄関から入ってそのまま直進して1階の居間へ。

こ れ は ひ ど い

娘より「おとうさんありがとう」

居間の壁には、子供から父親へと贈られた感謝の言葉が残されていた。
家の残留物や配色の傾向から察するに、子供は恐らく女の子であろう。

地獄の共演

………………

可愛らしいカレンダー

布製の可愛らしいカレンダー。それを留めている画鋲も例の無骨な金色のやつではなく、ハートをあしらえた女の子らしいもの。

整理整頓されたトイレ

この家の奥さんは細やかな気配りができる人だったのだろう。トイレが綺麗な家というのはそれだけで生活の質の高さを物語るし、好感が持てる。

ヤマハのエレクトーン

別棟の2階には古いエレクトーンが置いてあった。この原色カラーの麻雀牌みたいなボタンが懐かしい。

私もずっとピアノを習っていたが、私が幼稚園の頃には既にこのタイプのものは時代遅れとなっていたようだ。当時、音楽教室の隅にひっそりと置かれているこのメカメカしい装置(普段弾いてるやつと全然違う!)を見ては、ボタンをガチャガチャと操作してみたい欲求に駆られたものである。

それにしても多分こういうのって当時の高級機種で、これだって余裕で100万円以上したと思うけど……

高そうなレトロ音響機器

エレクトーンの手前にはラジオとアナログレコードの複合機があった。これは出来合いの棚にそれらの機器が入っているわけではなく、この棚っぽいヤツ丸ごとが音響機器というとんでもないシロモノである(観音開きの両脇に見えているのはスピーカー)。これもエレクトーンに負けず劣らずムチャクチャ高そうだ……

家の備品がいちいちオシャレだったり、趣味にこれだけ金を回せるという事実から、この家族はかなり裕福だったと思われる。家がホテルの敷地内にあることからホテルとは無関係な人間とは考えにくいので、これらを総合して考えるとここには恐らくホテルの従業員というよりもオーナー一家が住んでいたのではないだろうか。

プリンス平安 用水路三十年記念碑

宿舎を出て、「プリンス平安」の櫓付近まで戻ってきた。池のほとりには用水路開墾30年を記念した石碑が建っている。

この池は北を流れている幌倉川からここまで水を引いてできたものだと解釈でき「其ノ享恵多大ナリキ」とあるが、現在使われている様子はあまりない。

対岸の遺構

ため池の向こう岸にも何かしらの遺構が見える。しかしこの日は小樽に大切な用があり、時間に余裕を見てこれ以上の探索は行なわなかった。

この廃墟は場所を特定したのが探索日から7~8年前のことであり、当時この廃墟を紹介しているどのサイトにも載っていた「プリンス平安」の櫓くらいしか探索直前にはもはや覚えていなかった。そのため正直あまり期待していなかったのだが、蓋を開けてみれば剥製の数々にシャンデリア等々となかなか見応えのある廃墟だった。

また北海道に行く機会があれば、今度は赤平徳川城も含めてぜひゆっくり見てみたいと思う。

(プリンス平安 その1~4 了)