(▲ 板谷小学校前に咲く見事な桜とGN125H) 西米良村立板谷小学校の創立は1879年(明治12年)、下板谷地区の民家を村所小学校の分校として使用したのが始まりである。同15年5月、校舎が大王鶴に移転され、同21年3月に板谷小学校として独立する。その後幾度かの移転や改修を経て、1966年(昭和41年)4月に現在の場所に落ち着いた。 そして1979年(昭和54年)に創立百周年を迎える。その後は宿泊所として利用されるな...
1. 概要 宮崎県は一ツ瀬という川沿いをバイクで流していて偶然見つけた廃墟。 渓流を吹き抜ける風が竹の葉をざわざわと奏でる音が心地よい、とても涼しげな廃墟だった。 2. 探索 廃墟を道路側正面から見た様子。ちなみに右手の車は私のものではなく、川へ釣りをしに来た釣り客のもの。私とほぼ同時にここへ来て、釣り道具一式を背負って崖同然の竹やぶの中に消えてい...
というわけで、編集後記です。 小説内では登場しなかったダルマの写真なども交えてご紹介させて頂きます。 今回、全5回に渡り連載した「廃墟奇遭譚(きそうたん)『ダルマの里』」、いかがだったでしょうか? いささか無粋と思われるのであえて明示はしませんが、ヒロインの狐さんには設定上の名前がちゃんとあります。「風」に関係する名前です。私が初めて買ったバイクにつけようとしていた名前でもありました(結局は普通に...
連続廃墟小説最終話「懐かしの君へ」 馴化(じゅんか)、と言うらしい。 魂は、その世界に適した形を取ろうと徐々にその形を変えてゆく。そして変化を終えた魂が「名」によって世界に根を張り固定されてしまうと、生きている間はその世界から出ることができなくなるという。──そう、名を奪われでもしない限り。 「どうしてそうなる前に出なかったんだ、出口も分かってたんだろ?」 「いつか、お前さんがここに来ると分かってた...
連続廃墟小説第四話「奪還」 幸運にも標の指し示す方向に船頭(せんどう)はいた。 船頭と言うには突っ込み所が多すぎるというか、むしろ突っ込み所しかないような気もするが、そんな細かい事はもういちいち気にしていられない。さっそく私の名を奪ったダルマの居場所をたずねてみる。 「ああ、知ってるさ。知ってるとも」 やった……これで助かる。そう安堵(あんど)する私を尻目に、船頭は居場所を教えてやる代わ...
連続廃墟小説第三話「捜索」 「ああ……忙しい忙しい」 ダルマどものマシンガントークをひたすらかわし続けてしばらく行くと、ガシャンガシャンという金属音と共にしわがれた声が聞こえてきた。 声の方向に視線をやると、何か缶をいっぱい背負ってる爺さんがいる。キツネ顔の少女以外では初めて人に出会った。私は恐る恐る話しかけてみる。 「あの……」 「なんじゃお前は。ワシは今忙しいんじゃ」 いきなりの拒絶モ...
連続廃墟小説第二話「名前」 私は訳も分からず少女の後をついていく。確かにこの異様な雰囲気のダルマはただ事じゃないし、目の前のこの子も……狐? 人間? 何なんだ一体? 「君、名前は?……というか、何?」 キツネ顔の少女はそれを聞いてくるりと振り返ると、ケタケタと笑う。 「何だよ」 「まず、自分から名乗ったらどうだい?」 言われてみれば、それもそうだな。 「ああ、俺の名前は……」 そこま...
宮崎の山深い森の中に眠る廃墟「ダルマの里」。本記事では今後5回に渡って、小説形式でこの廃墟を紹介していきます。 奇っ怪きわまる禁断の領域に迷い込んでしまったブログ管理人の運命や、いかに!? ◇ 連続廃墟小説第一話 「狐顔の少女」 「おかしい……こんな道通ってないぞ……」 九州は宮崎県にある某廃墟を撮影した帰り道、私は山で道に迷ってしまった。スマートフォンの電波どころかGPSすら拾えず、紙の地図を頼...