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【白樺湖グランドホテル】時間さえ凍り付く高原の廃墟

まだ夜も明けきらぬ早朝の薄明かりの中、その巨大な廃墟は姿を現した。 ここに訪れる者がもはや誰もいないことを、滑らかな雪の表面が私に教えてくれている。 エントランスからロビーへ。 ホテル内を満たす異様な静けさが、身を切るような空気をより一層冷たくしている。 ...

 31, 2016   3

【白樺湖グランドホテル】その2:フロント(長野県茅野市)

(→「その1:時間さえ凍り付く高原の廃墟」より) 天を埋め尽くす蝶々。 人間たちに張り付けにされた、造り物の身体。 その翅が風を孕むことは決して無いはずだった。 ──だが彼らはその生涯でただ一度だけ本物の空を舞い、そして地に墜ちて、死んだ。 ロビーの奥に、館内の案内図にも記載が無い隠し部屋を見つけた。 恐らく古いバーの跡で、併設の建物に新しいバーができた後に倉庫などへ転用...

 02, 2016   4

【白樺湖グランドホテル】その3:客室(長野県茅野市)

(→「その2:フロント」より) 館内地図を見つけた。左下1階の「ブルースター」というのはバーのことだろう、特に珍しくはない。だが右上端に見える最上階の「温水プール」というのが非常に気になる。 はやる気持ちをおさえて、まずは客室へ。 Oh…… と思いきや、そのすぐ隣の部屋はこんなだったりする。いったい何なんだ、この天国と地獄のような差は…… この部屋など現役時...

 04, 2016   0

【白樺湖グランドホテル】その4:プール(長野県茅野市)

(→「その3:客室」より) ついに来てしまった……バブルの落とし子、屋上温水プール。一流のリゾート地ならともかく、こんな糞ド田舎なのでもっとチャチいものを想像していたのだが、そこはバブル。 天井は全面ガラス張りで開放感があり、プールそのものも十分な広さがある。そして室内暖房用のスチームや、夜間照明なども完備。金かかっとるぞー、コレ! 現役時はもちろん、廃墟になっても間違いなくこのホテル一番...

 06, 2016   0

【白樺湖グランドホテル】その5:食堂(長野県茅野市)

(→「その4:プール」より) 2階の地図で「ダイニング」とされる場所。椅子を机の上に片した状態がきれいにそのまま残されていた。 地図での「厨房」。 厨房には使われていない大量の食器類が、そのまま放置されていた。 廃墟となり15年もの歳月が経つにも関わらず、ここだけがまるで営業前日のようだ。 (→「その6:風呂」へ続く)...

 08, 2016   5

【白樺湖グランドホテル】その6:風呂(長野県茅野市)

(→「その5:食堂」より) 男湯。夢も希望もない。早く女湯に行こう。 とか思ってたら、女湯はもっと夢も希望もなかった。この極狭の風呂…… この風呂場の露骨な男尊女卑は、古いホテルには非常によく見られる構造。ネット上にはここの女湯を酷評する口コミもあり、経営不振の一端はこういう所にもあると思われる。 いちいちそこかしこにバブルを連想させるものが鎮座している。 また...

 10, 2016   0

【白樺湖グランドホテル】その7:ディスコ(長野県茅野市)

(→「その6:風呂」より) まだ巡っていない残る施設は「ブルースター」と「スキー乾燥室」の2つのみ。 まずは「スキー乾燥室」へ。 部屋には当時のスキー用品一式が残されていた。 「スキー乾燥室」なので当然といえば当然なのだが、設備がスキーのものばかりでスノーボードのものが全く見当たらないのが印象的だ。 こうしたスノースポーツのメイン層である若者は、いまや圧倒的に...

 12, 2016   0