旅荘赤坂とは、東京の多摩湖湖畔にあるラブホテルの廃墟である。このあたりにバイクで寄ったついでに足を運んでみたが、とっくに解体された後だった。
入口。割れた看板の下側に、わずかに「(A)KASAKA」の文字が読み取れる。
敷地内は砂山。
ガードレールの上には、明らかに何者かの手で座らされた人形が放置されていた。
しかし、メインの通りからさらに分岐する極細の脇道に入らないと辿りつけないというこの立地……しかもその分岐というのが、気が緩んでいると見落としかねない(実際、ナビ有りにも関わらず私は見落とした)。
通りの向こうにはまだ現役のホテルが数件あったが、ここと同じ運命をたどるのもそう遠い未来ではなさそうだ。