(→「マウントパラダイス小倉原山 その2:平成茶屋内部」より)
店を出てしばらく歩くと、お地蔵様が大量に並んでいる場所に出た。遠くには菩薩像も見え、異様とも言える独特の雰囲気が辺りには漂っている。
うぅ、この雰囲気は……今までの体験で一番近いのは、夕暮れ時に恐山にバイクで突入した時だ……
案内地図の写真で見た印象よりも恐ろしく小さいが、これが「三重の塔」だろう。根元から崩壊してしまっている。
「慈仏寺」へと続く道はショベルカーで塞がれていた。解体が近い、ということだろうか……
「茶室無楽庵」
中は荒らされた様子もなく整然としている。しかし妙な視線を感じると思ったら、窓ガラスに菩薩像が浮かび上がっていて……
ひと通り探索を終えて振り返る。住民が忽然と消えた山奥の村に菩薩像とお地蔵様だけが群立するという和製ホラーな雰囲気を味わえる独特の廃墟だった。
これがこんな清々しい朝ではなく、どんよりとした夕暮れ時の探索であったならさぞ雰囲気が出たことだろう。アクセスがもう少し良ければ心霊スポットとしてかなり有名になれた、そんなパワーを感じる場所だった。
(マウントパラダイス小倉原山 その1~3 了)
【廃墟Data】
状態:北東の一部施設が解体、他は現存?
所在地:
- (住所)鳥取県日野郡日南町花口
- (物件の場所の緯度経度)35°09'33.6"N 133°20'47.7"E(平成茶屋)
- (アクセス・地図)→ その1【廃墟Data】を参照