(→「深い霧に包まれた迷いの森」より)
あたりが濃い霧に包まれる中、私を出迎えてくれたのがこの三角帽子を被った森の妖精のようなキャラクター。いよいよ本格的に「迷いの森」めいてきた。
外はどっさり雪が積もっているというのに、部屋の中には青々と植物が生い茂る。……妖精じゃ! 妖精の仕業ぢゃ!
料理のお値段も超両極端な妖精価格。コーヒーやうどんは相場よりもかなり良心的な一方で、肉料理は異様なほど高い。肉食は森の動物たちの敵、ということかな?
トマトケチャップがまるでチョコレートのように。
甘い物好きの妖精さんが中身を取り替えちゃったのかな?
町内で開催されたお祭りの出店用資料(部外者用)。たこ焼き・わたあめ・コカコーラなんかの売れ筋商品を売ることは妖精さんがぜったいにゆるさないし、商品の価格もぜーんぶ妖精さんが決めます。
不思議だね。怖いね。
こんな恐ろしい妖精の棲む場所になんか、もう1秒たりともいられない! ──私は逃げるようにその場を後にした。
(萬治キノコ牧場 その1~2 了)