1. 概要
宮崎県は一ツ瀬という川沿いをバイクで流していて偶然見つけた廃墟。
渓流を吹き抜ける風が竹の葉をざわざわと奏でる音が心地よい、とても涼しげな廃墟だった。
2. 探索
廃墟を道路側正面から見た様子。ちなみに右手の車は私のものではなく、川へ釣りをしに来た釣り客のもの。私とほぼ同時にここへ来て、釣り道具一式を背負って崖同然の竹やぶの中に消えていった。仲間じゃなかったのか……
店内はこぢんまりとしていて、明るい板の壁と竹林からの木漏れ日が落ち着いた雰囲気を演出する、なかなか感じの良い食堂だ。
月見うどん300円にカツカレー500円……? これいつの時代の廃墟なんだ、安すぎるだろ……
お酒かと思ったが、何とこれは醤油の瓶だった。こんなビール瓶みたいな入れ物で売ってる醤油って見たこと無いな……ここの廃墟年齢は相当古そう。
奥の座敷は竹林からの爽やかな風が吹き抜ける、とても風流な部屋だった。この素晴らしい開放感、涼むのにはもってこいだ。転げ落ちれば即、川だしそれはそれで間違いなく涼しい。
お勤め、ご苦労様でした。
さて、じゃあ2階に上がろうかな……って、あれ?
Oh……2階の廊下がまるっきり無くなって、階段の存在自体が超芸術トマソンみたくなっとる……。クリフ・ハンガーしようにも、これじゃあ指かけた所から崩れ落ちていきそうな気がするな。
建物正面から見た時は分からなかったが、裏側から見ると痛みはかなりひどい。この廃墟が川に飲み込まれてしまうのも、もはや時間の問題だろう。
【廃墟Data】
探訪日:2014年3月下旬
状態:現況不詳
所在地:
- (住所)宮崎県児湯郡西米良村村所
- (物件の場所の緯度経度)32°13'17.9"N 131°09'54.6"E
- (アクセス)西米良村役場より国道219号線を西都市方面へ1.6km程進んだ先の右手に、川べりに貼りつくようにして建っている。