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【作陽音楽大学 常盤寮】放火された現役学校の廃墟

作陽音楽大学 常盤寮 全景

岡山県津山市にある作陽音楽大学(現、くらしき作陽大学)の寮の跡。1996年4月に高等学校のみを津山市に残し、大学と短大が倉敷市に移転※1されて以降、廃墟となっている。

心霊スポットとして名高い津山プラザホテルに隣接しているためか、たびたび放火の憂き目に遭っており、1階の一部が焼失してしまっているという※2

心霊スポットとしての人気は今も衰えていない様で、筆者が訪れた際も寮の方から出て来た若者のグループ(入るのを諦めたようだが)と、津山プラザホテルの方から出てきたグループとそれぞれすれ違っている。

常盤寮の銘板

寮の正面にある階段の側面には「作陽音楽大学 常盤寮」の銘板が打ち込まれている。隣接しているのは高等学校なので、これを見た時に「大学が無くなったか移転したかして廃墟になったのだろう」とピンと来たが、調べてみれば実際その通りだった。

ちなみにここは女子寮であり、ムカデ等がよく出没していたとのこと(当時の寮生の方からのコメントより)。

また、大学の移転にはここ津山の学校所有地等を売却して費用を賄うつもりが、バブルがはじけて頓挫してしまったらしい※3。この女子寮だけでなく、作陽高校付近には当時の音大の建物や下宿などがほぼ廃墟の状態で残っているそうだが、取り壊されずにそのままなのはこういった事情が背景にあるのだろう。

そして近年は最後までここに残った作陽高校の移転話までもが具体的に持ち上がっており※4、津山校地が全て廃墟となってしまう日も近いかもしれない。

常盤寮の脇の古ぼけた建物群

寮のすぐ隣にもアパートや不動産・建設会社の古ぼけた建物が立ち並ぶ。

常盤寮の脇のカフェの廃墟

洒落たカフェの廃墟も(Small Hill Cafe Terrace)。往時はここで音大の生徒達がサンドイッチにコーヒーを傾けながら、芸術について語り合ったのだろう。

作陽音楽大学常盤寮、カフェの廃墟、津山プラザホテル 全景

常盤寮周辺の様子。驚くなかれ、写真に写っている建物は全て廃墟である(手前からカフェ、常盤寮、津山プラザホテル)。それぞれ権利者が違うにも関わらずこの一角が例外なく丸ごと廃墟になってしまうとは、この場所が呪われていると思われても何ら不思議ではない(ちなみに、常盤寮の奥の山は墓地である)。

【廃墟Data】

探訪日:2017年5月上旬

状態:学校法人作陽学園の管理物件。放火により1階の一部が焼けている。

所在地:

  • (住所)岡山県津山市横山1282
  • (物件の場所の緯度経度)35°03'18.9"N 134°00'37.5"E
  • (アクセス)岡山県津山市の「作陽高等学校」校門より南方向へ進み、姫新線の跨線橋を越えてすぐ左手にある。