1. 概要
真鶴町立岩小学校とは、箱根山のふもと、伊豆半島の付け根にあたる真鶴半島にある廃校である。学校の名前にもなっている「岩」という地名は、読んで字のごとく岩石が多い土地であることに由来している。
そしてその岩石であるが、当地でのみ産出する稀少な石材「本小松石」は、香川県の庵治石と並び、墓石の最高級品とされる※1。岩小学校の校歌にも「岩 岩 岩の子われら」と詠われるなど、現地住民の石に対する特別な感情──誇りのようなものが感じられる。
岩小学校の創立は明治13年(1880)、現在地とはやや離れた場所にあった。大正12年(1923)の関東大震災により校舎が全壊する被害にあうと、翌年には現在の場所に移転。平成16年(2004)、真鶴町立まなづる小学校に統合される形で廃校となった。
閉校後、跡地は地元のコミュニティセンター「岩ふれあい館」として活用されている。
2. 探訪

廃校となった後、敷地は閉鎖されたわけではなく校庭も一般に向けて開放されている。今日は3月にしては暖かく見ての通りの春爛漫で、校庭には親子連れが訪れていた。
特に手前の子がブランコを漕いでいる間中ずーーっとニッコニコで、そりゃあこんな中ブランコ漕げたらさぞ気持ち良かろうなぁ……と羨ましく思った。子供だけに許された特権であろう。
【廃墟Data】
探訪日:2018年3月下旬
状態:「岩ふれあい館」として転用
所在地:
- (住所)神奈川県足柄下郡真鶴町岩716-1
- (物件の場所の緯度経度)35°09'51.8"N 139°08'18.6"E
- (アクセス・行き方)小田原市街より国道135号線を伊豆方面に向けて南下する。小田原から真鶴に入った辺りで有料道路の真鶴ブルーラインへと接続するのでそこには入らず、左のわき道(一般道路・国道135号)へ逸れる。その後トンネルを抜けて道が大きくUターンした先、2つ目のUターンの途中に右に逸れる道があるのでカーブの途中で右折してそこに入る。その先でも道はUターンし、国道の下を潜り抜けた後、400mほどで右手に岩小学校の校舎と校庭が見えてくる。