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上高地別荘ホテル(茨城県水戸市の心霊スポット)

「別荘ホテル 上高地 入口」と書かれた紫色の看板

上高地別荘ホテルは茨城県にあるモーテルの廃墟群。「上高地かみこうち」の名を冠しているが、北アルプスの上高地とは場所がカスりもしなければ、その他一切何の関係もない。恐らくは上高地の別荘をイメージしたホテルという事だろう。この方法論でいえばもはや何でもありだ(笑)

この廃墟は心霊スポットとして地元では昔からよく知られている。しかしその知名度のわりに、実際ここにどのような言われがあるのかを知っている者は極端に少ない。

ネット上ではかろうじて「心中したカップルの霊」や「ポルターガイスト」などの噂を目にすることができる※1が、筆者自身もこのサイトで見るまで上高地別荘ホテルの噂は10年以上聞いたことがなく、取ってつけたような印象がどうしても否めない。

また、ホームレスの遺体が見つかる事件があったと言われることもあるが、これもしょせん「うわさ話」の域を出ないようだ。

上高地別荘ホテルのコテージが見えてきた

「別荘ホテル 上高地」と書かれた記事冒頭の看板がある坂道を上っていくと、しばらくして白い建物が見えてきた。

厚く成長した霜柱

上高地別荘ホテルの入口は陽の差さない北側の斜面にあり、道路は5~6センチほどもある霜柱で覆われている。

空気のりんと張り詰めた冬の朝、ざくざくと霜柱を踏みしめる音だけが辺りには響いていた。

上高地別荘ホテルのコテージ群

坂道を上りきるとそこは広場になっており、その両側にコテージが並んでいた。

上高地別荘ホテル(心霊スポット)の給水塔

ふと横を見ると給水塔があった。ここから施設全体に水を供給していたのだろう。

上高地別荘ホテル(心霊スポット)のコテージのひとつ

上高地別荘ホテルにある建物はすべてこのタイプ。居住区画の横に車一台分のガレージがついているワンセットの建物だ。

上高地別荘ホテルのコテージの内部

部屋の中はすさまじい崩壊っぷり。聞けば廃墟になったのは20年近くも前だとか。

上高地別荘ホテルのコテージの中に残されていた三面鏡

三面鏡は中央の鏡だけが生き残っていた。

上高地別荘ホテルのコテージのベッド

よくこの狭い場所にこんなデカいベッドを詰め込んだものだ……

朝日の差し込む上高地別荘ホテルのコテージ

あたりにはようやく陽が差してきた。

「アルプス乙女」の発泡スチロール箱

アルプス乙女は昔からあるリンゴの一品種。まさかこれをウエルカムフルーツとして出すことで上高地(北アルプス)感を演出していたとか……? 詐欺だろそんなの……

朝日の差し込む上高地別荘ホテルの車庫。

朝日の差しこむガレージ。今時のデカい車なんかここに入りきらないのでは。

「ゴミは自分で持ち帰れ! 誰かがお前の代わりに処分する事を忘れるな!」と描かれた張り紙

このナメた口調を宿泊客に対して使っていたのか……? と一瞬思ったが、どうもそうではないらしい。ここは今サバゲーフィールドとして使われているとのことで、この張り紙もサバゲーマーに対してのものだろう。

ゴミが満載の上高地別荘ホテルの部屋

まあ……この現状では、つい語気も荒くなるというもの。

「将たちが占領しました。」と壁に赤く描かれた上高地別荘ホテルのコテージ

サバゲーっぽい落書きも見えてきた。

上高地別荘ホテルのフロントシステム

ここがラブホテルだったことを今に伝えるぼぼ唯一の遺構。全部で10部屋あったらしい。

途中の4番と9番が抜けているのは、「死・苦」を避けたということだろう。4は病院などでも無いことがよくあるが、9まで無いのはなかなか珍しいと思う。

上高地別荘ホテルのフロントの電話

宿泊客とやりとりをする内線電話も、今はどこか寂しそうだ。

上高地別荘ホテルのコテージの軒先に放置されている食器

軒先にはなぜか食器が放置されていた。先ほどのアルプス乙女もそうだが、ここではやはり客に何か食事を提供していたのだろうか?

【廃墟Data】

状態:健在

所在地:

  • (住所)茨城県水戸市田島町769
  • (物件の場所の緯度経度)36°24'05.3"N 140°22'03.7"E
  • (アクセス・行き方)常磐自動車道「水戸」ICより国道50号線経由で約7分(3.5km)。料金所を出て分岐を左方向(小山・笠間方面)へと進む。「水戸IC西」交差点を左折して国道50号線に入り、2つ目の信号の「加倉井町」交差点を右折する。そのまま2kmほど進むと右手にペット霊園「水戸ペットセレモニー」が見えてくるので、そこのT字路を左折。300mほど先の地点で左手に「別荘ホテル 上高地 入口」と書かれた看板が見えてくる。