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廃墟写真ブログ -Ruin's Cat-

【日本BE研究所】恐怖の人格改造セミナー(心霊スポット「首の家」)

日本BE研究所は静岡県の伊豆山中にある研修施設の廃墟である。所在地の地名から「桑原研修所」とも呼ばれる。また、「ほんとにあった! 呪いのビデオ45」で紹介されたことから、心霊愛好家の間では「首の家※1」という名でも知られている。

ここは洗脳的な自己啓発けいはつ教育が行われていたことであまりにも有名である。セミナーの主催者である行徳氏は、人間の理性の殻をやぶり魂をバイブレートさせる全く新しいトレーニング「BE訓練」を開発したと主張。それはアメリカの臨床心理学者カール・ロジャーズにより提唱されたカウンセリング手法※2を元に、日本の禅や経営哲学を融合させた彼独自の研究によるもの※3だった。

日本BE研究所所長 行徳哲男(ぎょうとくてつお) プロフィール写真

(▲ 日本BE研究所所長 行徳哲男ぎょうとくてつお氏 - 日本経営合理化協会HPより引用)

セミナーの受講生たちは外部との連絡手段を絶たれ、自己批判をさせられ、ありがたいお話を繰り返し繰り返しすり込まれた上で、暗くせまい密室に期限を告げることなく監禁された。すると感極まった受講生たちは、感激・・のあまり魂の叫びを次々と壁に書き殴っていったという(※記事冒頭の写真)。

こうして会社に都合の良い、人格をきょう正された「企業戦士」を短期間のうちに大量生産できたため、意識の高い企業はこぞって新入社員をここへ送り込んだ。1999年に施設が閉鎖となるまでに、本セミナーは計550回開催、延べ1万8千人以上が参加したとされる※4

しかし現在ではこのような手法はすっかり鳴りをひそめ、日本BE研究所も廃墟になってしまった。その要因は主に2つあり、1つは人間を道具としてとらえる姿勢が社会的に問題視されはじめたこと。もう1つは、理不尽なシゴキに近い訓練をきっかけとして、自殺者が続出したためだと言われている※5

日本BE研究所 桑原研修所(首の家) 建物外観

(▲ 伊豆山中にひっそりとたたずむ日本BE研究所の桑原研修所跡)

ガラスの散乱した出入口

エントランスホールから正面入口付近を振り返る。

出入口付近には散らばったガラスの破片による獣道ができている

よく見ると、入口の床にはガラスの獣道ができている。どうやら廃墟となってもなお、ここの受講・・を希望する者たちが後を絶たないようだ。

日本BE研究所 桑原研修所(首の家) サーキュラー階段のあるエントランスホール

エントランスホールでひときわ目立つサーキュラー階段。

日本BE研究所 桑原研修所(首の家) ソファーのあるロビー

エントランスホールの横はロビーになっている。

落ちている雑誌には『人を伸ばす基本は「褒める」ことである。山下俊彦』と書かれていた

ロビーには「それ系」の雑誌が数多く残されていた。

ミーティングルーム外観

エントランスホールの片隅にはミーティングルームがある。

ミーティングルーム内部。机の上には粉々の壁の破片が散らばっている

この部屋ではセミナー生たちが日々ありがたい「研修」を受けていたことだろう。

ミーティングルームの中からエントランスホールを望む

正しく・健全ないち社会人となるために……

ミーティングルームの横からエントランスホールを望む

ミーティングルームの横を抜け、エントランスホールの方を振り返る。そしてこの暗い廊下の先には──

日本BE研究所 桑原研修所(首の家) 監禁部屋の出入口に備え付けられた頑丈な鋼鉄製の扉

お待ちかね、例のこの部屋である。ごらんの通り出入口は鋼鉄製の扉で完全に封鎖され、しかも中からは自由に開けられない造りになっている。外光を取り入れる窓なども当然無い。

ようやく開放された時の、外の世界の光(イメージ)

研修最終日に、ようやく開放された受講生たち。しかし彼らは元の人間と同一人物だと、果たして本当に言えるのだろうか?

ボロボロになったソニーのハイポジション・カセットテープ(40分)

繰り返し吹き込まれる「誰か」にとって都合のいい思想。そうして出来上がるのは、勤勉で・・・模範的・・・な社会人たち──

朽ち果てた金網越しに見える天井の照明

だがそれらも、すべて今ではとうに過ぎ去った過去の遺物だ──

(日本BE研究所 桑原研修所(首の家)、了)

【廃墟Data】

状態:健在

所在地:

  • (住所)静岡県田方郡函南町桑原1406
  • (物件の場所の緯度経度)35°07'14.3"N 139°02'17.8"E
  • (アクセス・行き方)伊豆スカイライン「熱海峠」料金所より車で約30秒(400m)。
    料金所を出て「熱海峠IC」交差点を左折する。200mほど行った先の突き当たりの正面に日本BE研究所の廃墟が見えてくる。