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ブラックマンション(茨城県笠間市の心霊スポット)

1. 概要

ブラックマンションとは、茨城県笠間市にある未完成建築の廃墟である。平成3年(1991)に全9階建ての予定で建設が始まったものの、3階まで建てたところで工事がストップ。理由はバブルが弾けたための資金難だと言われている。それ以降、建物は中途半端な状態で放置され、そのまま廃墟となった。

ここは心霊スポットとして昔から有名であるが、実際の体験談は皆無に等しい。知名度からしたら「霊障がひどいため工事が止まった」くらいは言われていてもいいのだが、本当に何もないのだ。茨城にはこういう有名無実な心霊スポットがやたらと多い(「上高地別荘ホテル」「料亭ふるさと」など)。

また、同じ茨城県内には土浦市にもブラックマンションと呼ばれる物件が存在する。こちらも同じく建設が途中で止まったタイプの廃墟であるが、普通「ブラックマンション」と言えば、有名な笠間市の方の物件(本記事)を指す。

2. 実際に足を運んでみた

ブラックマンション1階の廊下

廃墟の目の前を走る国道から中へと入って、1階の廊下に出た。左手すぐ前方には階段があるが、まずは1階の部屋から見ていこう。

ブラックマンション1階の一室

1階の部屋。殺風景で何もないところが、実に建築途中系の廃墟らしい。

ブラックマンションの1階の部屋に描かれたグラフィティ

部屋の壁にはグラフィティが描かれている。周りが無機質なぶん余計に目立つ。

ブラックマンション1階の廊下と階段

部屋を出て、最初に通り過ぎた階段の方を振り返る。それでは上の階へ行ってみよう。

ブラックマンション2階の廊下から突き出ている鉄筋

この部分だけ壁から鉄筋が突き出ている。この先に何か繋げようとしたのだろうか。

ブラックマンションの2階の部屋に描かれたグラフィティ

2階の部屋にもグラフィティが。いつかこの廃墟もウォールアートで埋め尽くされるのだろうか。

ブラックマンションの階段全景

3階の廊下から階段の方を見る。

ブラックマンション3階の廊下

3階の階段付近より。

それにしてもこの「ブラックマンション」、昔から言われていることだが全然ブラックではない。

ちなみに、同じ茨城県内には「ホワイトハウス」という心霊スポットもあるが、こちらは火事が起きてすすだらけな分、むしろこのブラックマンションよりも黒く見える(特に内装)。

なんというか、世の中なかなかうまくいかないもんだな(笑)。

ブラックマンションの3階の窓

さて、それではいよいよ屋上へと行ってみよう。

ブラックマンションの屋上(4階) 北方向の眺め

屋上の様子。床からは鉄筋が伸びており、これより上の階を造る予定であったことを確かにうかがわせる。

つまりここは、本来は屋上ではなく4階の床のつもりで造っていたということだ。

ブラックマンションの屋上(4階) 東方向の眺め

令和の今も工事は止まったままで、再開の予定はまったくない。しかし、似たような建築途中系の廃墟で、工事が再開されてみごと復活を果たした山中湖リゾートホテルのような例もある。完全に希望を捨てるにはまだ早いだろう。

ブラックマンションの北側からの外観

探索を終えて廃墟の外まで戻ってきた。感想としては「典型的な建築途中系の廃墟だったな」という印象だ。徹底して殺風景で、コンクリートから鉄骨が飛び出しているところなんかは特にそうだ。

また、心霊的ないわれがまったくないだけあって、不気味さや恐さとも無縁の廃墟であった。

【廃墟Data】

状態:健在

難易度:★★☆☆☆(低)

駐車場:建物正面の空き地を利用(→地図

所在地:

  • (住所)茨城県笠間市下郷4114 付近
  • (物件の場所の緯度経度)36°18'00.4"N 140°16'27.7"E
  • (アクセス・行き方)常磐自動車道「岩間IC」より、県道43号線→国道355線経由で約12分(7.6km)