
メキシコサボテン公園サラバンダとは、沖縄県糸満市にかつてあった南国リゾートのテーマパークの廃墟である。その名の通りメキシコから取り寄せたサボテン15万本が植えられていて、サボテンステーキなども楽しめたらしいが、客足はまったく伸びなかった。開業からわずか6年後の平成11年(1999)に閉鎖した。
その後も施設はそのまま廃墟として残っており、私はこのサイトの良い感じに朽ち果てた南国風の建物の写真を見ては「おお、これは『北の天華園、南のサラバンダ』と言える程の廃墟ではないか」と感動したものだ。そしてちょうどその頃沖縄に行く用事があったため、時間を何とか捻出して行ってきた。
帰路の便の前日夕方に原付をレンタルし、そのまま徹夜をして真夜中に特攻、そして早朝には那覇空港に戻るという、文字通り時間の「捻り出し」を行なった。しかし記事冒頭の写真を見ての通り、その甲斐もなくサラバンダは「改装」という徒労に終わった(建物内に見える光は、自販機の光)。
現在では「沖縄清明の丘公園」として生まれ変わり、写真の建物はそのまま管理棟として利用されているようだ。